やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


「・・・好きな女のためには、喜んで嘘をつく・・・・・それが男の生き様じゃないんですか?」



トドメのポチの決め台詞。



「・・・・・・・・・・・わかった。・・・・・嘘つく。」



ポチの言葉に熊さんが、嘘をつくことを承諾した。



「熊さん・・・ごめんね。」



純粋な熊さんに嘘をつかせるのが申し訳なく思い、謝る私。



「・・・・・大丈夫。・・・・俺・・・・小夜のためなら・・・・・・大和になっても・・・・大丈夫。」



優しい笑顔で私に笑いかける熊さん。



「熊さん・・・ありがとう・・・」



私は、熊さんを見つめた。



「・・・・・アッシのおかげなのに、アッシには、何も言葉がないんですね?」



横からポチがひねくれた表情で私を見る。



「・・・ポチさんもありがとうございます。」



ポチにお礼をいうのはシャクにさわったけど、言わなければ何を言い始めるかわからないから、とりあえず、お礼を言っておく。


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