やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


「本当ですか!」



すでに、熊さんやポチ味見をしてもらっていたので、まともな味ということは知ってはいたけど、やっぱり、褒められるとうれしかった。



「ところで、何で味噌汁なんか作ってんだ?」



私を見るサブ。



「えっ、それは、・・・・・勝負の品ですから。」



サブにいうべきかどうか迷ったが、サブが、対戦相手に漏らす心配はないので言った。



「・・・・・小夜、味噌汁で勝負するの?」



心配そうな表情に変わるサブ。



「いけませんか?」



「いや、いけないとかじゃないんだけどさ・・・・・・葵お嬢様、さっきまで日本全国の高級食材を取りよせるために電話してたんだけど・・・・」



「・・・・日本全国の高級食材?」



「そう。日本全国の高級食材。」



「・・・・りょ、料理は、愛情だから、だ、大丈夫ですよ。」



明らかに動揺した表情でサブを見る私。

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