やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「熊さん、良かったね。」
先ほどとは違い安心した表情で熊さんに話しかける私。
「・・・・俺・・・・愛情・・・・一番・・・・思う・・・・」
熊さんは少し納得いかないような表情。
「熊さん、松坂牛には無理だよ。・・・・・・・ところで、ポチさんは?」
私は、いつの間にか、ポチの姿が見えないことに気づいた。
「・・・・さっき・・・・サブ・・・・来たとき・・・・出て行った・・・・。」
熊さんが答える。
「へぇ~気づかなかったなぁ~・・・それじゃ、もう遅いから、続きは明日にしようっと。熊さん、明日も教えてね。」
「俺・・・・小夜と料理する・・・・・楽しい・・・」
うれしそうに答える熊さん。
「お願いね。」
私の言葉に大きくうなずく熊さん。
私は、熊さんにオヤスミの挨拶をして厨房を出て、自分の部屋へと向っていった。