やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
部屋に戻る廊下で、私は、誰かが言い争っているのが聞こえた。
(誰だろう?)
気になり、その声の方向へ歩いていくと、そこには、真木ヒナタとレナがいた。
私の姿に気づく真木ヒナタとレナ。
「おう、小夜。」
真木ヒナタが、私に声をかける。
「何よ、ヒナタお兄ちゃん、話を逸らさないでよ!」
かなり怒っている様子のレナ。
「落ち着けよ。小夜がいるんだから。」
真木ヒナタも少し機嫌が悪そうな様子でレナをなだめる。
「小夜さんがいるかどうかなんて関係ないでしょ!もう、ヒナタお兄ちゃんなんて知らない!!」
レナは、激怒した様子でその場を去っていった。