やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「当然です。」
「私、この中に使いたい食材あります。」
ねだる表情で葵を見るレナ。
「だったら、ご自分でお取り寄せになされば、よろしくてよ。ここにあるのは、葵の食材です。」
レナを見下す葵。
「・・・そうですよね。・・・・・私なんかが、もし、葵さんの食材を使ったら・・・・・勝ってしまうかもしれないですしね。」
下を向いて、悲しそうに話すレナ。
「・・・・・・今、なんとおっしゃいました?葵の食材を使えば、レナさんが、この葵に勝つと言ったのですか?」
怒りに満ちた表情でレナを睨みつける葵。
「えっ?そう、聞こえてしまいました?すいません。私、まだ、あまり、日本語上手じゃなくて・・・・勝つかもって意味で言ったんですけど。」
言葉とは裏腹に流暢な日本語を話すレナ。