やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
執事は、一切、言葉を漏らさず、無言のままだった。
「どうです?これで葵の勝ちは、決まったようなものでしょう?」
どう考えればそうなるのか、葵は、4人の表情や言葉を聞いても、相変わらず、自信満々のままだった。
「・・・・・・それは、後ほど結果ででますので、それでは、3人目のレナさん、料理を運んできてください。」
執事がレナに声をかける。
「はい。わかりました。」
レナは、いつもと変わらない表情で立ち上がると厨房に行き、料理を運んできた。
「懐かしいなぁ~!」
レナの運んできた料理を見て、真木ヒナタが、うれしそうに声を上げる。
レナが運んできた料理は、ロシアの家庭料理のピロシキとボルシチだった。