やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
第11節:パパラッチ
料理勝負が終わり、私は、部屋に戻った。
「はぁ~・・・負けちゃった・・・・」
執事にあれだけ頑張ると言った手前、次に執事と会った時にどんな表情をしてあえばいいのか、私は、考えるだけで気が重くなった。
コンッコンッ
私の部屋をノックする音が聞こえる。
「はい。」
私は、ノックに返事を返す。
「小夜さん、入りますよ。」
執事の声だった。
「えっ、あっ、はい、どうぞ。」
私は、まさかこんなに早く執事に会う機会があるとは思わなかったから焦ったけど、入らないでとは言えるわけはない。
執事は、いつもと変わらない表情で私の部屋に入ってきた。