やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「わかってますよ。今回は、ヒナタさんの勝ちです。」
珍しく負けを認める執事。
「じゃ、邪魔者は、退散するよ。」
真木ヒナタも、珍しく、素直に部屋を出て行こうとする。
「あっ、待ってください。」
真木ヒナタを呼び止める執事。
「んっ?何?」
振り返る真木ヒナタ。
「今、ポチさんがどこにいるか知ってますか?」
不気味な笑顔に変わる執事。
「・・・・・知ってるけど、教えたら、龍一、ポチ殺しちゃうかもしれないだろ?」
執事の表情を確認して、さすがの真木ヒナタも言っていいものかどうか迷っている様子。