やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
第13節:障害物レース
屋敷の裏口を出ると、そこには、普通の小学校などのグランドと比べても、まったく劣らないグランドが広がっていた。
いつもは、ただのグランドだけど、今日は、まるで運動会のようなテントが多数立ててある。
そして、そのテントの中には、グランドには似つかわしくない黒いスーツを着た大勢の男達が大勢いた。
「おっ、小夜、こっちだぞ!」
先ほどとは違い、いつも通り元気な真木ヒナタが私を呼ぶ。
私は、真木ヒナタに呼ばれて、真木ヒナタのいるテントに向った。
「何ですか?」
そのテントには、真木ヒナタの他には、組長と静代が座っている。
「小夜って走るの得意なのか?」
「・・・・私・・・こういっては何ですけど、走るのはちょっと・・・」
真木ヒナタの問いに答える私。