やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「大丈夫ですよ。小夜さんならどうにかします。・・・それに今回は、障害物レースですから、ただ走るわけではありません。走力は関係ありませんよ。」
自信満々の表情で真木ヒナタを見下す執事。
「・・・・ちなみに龍一さん、高額っていうのは、いくらくらい賭けたんですか?」
恐る恐る執事に尋ねる私。
「・・・・・・聞かない方がいいと思いますけど・・・どうしても聞きたいですか?」
執事が、私を見た。
「・・・・・・やっぱりいいです。」
「小夜さんは、気にせず、いつも通り、頑張っていただければいいですよ。賭けは、あくまで遊びのようなものですから。」
優しい声で私に言葉をかける執事。
「はい。頑張ります!」
私は、元気よく、執事にこたえた。