やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
レナと葵が叫んでいるのを聞くと、レナが【日本刀】で、葵が【拳銃】のようだった。
しかし、このまま、真木ヒナタと揉めていたら、負けてしまうので、仕方なく、私は、真木ヒナタに最終兵器をつかった。
「・・・1万円・・・」
真木ヒナタに聞こえるか聞こえないかぐらいの声でつぶやく私。
ピクッと反応する真木ヒナタ。
「・・・・1万円・・・・」
再び、つぶやく私。
今度のつぶやきで真木ヒナタは、先ほどとは違い、私の顔をジッと凝視してきた。
「で、1万円が何なの?・・・・・もしかして・・・」
うれしそうな表情で私を凝視する真木ヒナタ。
「それは、トトロのパジャマを出してくれないと言えないな~」
今度は、私が、真木ヒナタから目を逸らす。
「ほら!これ、トトロ様の服!」
すぐさま、トトロのパジャマを出す真木ヒナタ。
私は、真木ヒナタからトトロのパジャマを受け取る。
「ほら、トトロ様の服、渡したんだから、1万円くれよ。」
笑顔で私の前に両手を差し出す真木ヒナタ。