やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


レナと葵が叫んでいるのを聞くと、レナが【日本刀】で、葵が【拳銃】のようだった。



しかし、このまま、真木ヒナタと揉めていたら、負けてしまうので、仕方なく、私は、真木ヒナタに最終兵器をつかった。



「・・・1万円・・・」



真木ヒナタに聞こえるか聞こえないかぐらいの声でつぶやく私。



ピクッと反応する真木ヒナタ。



「・・・・1万円・・・・」



再び、つぶやく私。



今度のつぶやきで真木ヒナタは、先ほどとは違い、私の顔をジッと凝視してきた。



「で、1万円が何なの?・・・・・もしかして・・・」



うれしそうな表情で私を凝視する真木ヒナタ。



「それは、トトロのパジャマを出してくれないと言えないな~」



今度は、私が、真木ヒナタから目を逸らす。



「ほら!これ、トトロ様の服!」



すぐさま、トトロのパジャマを出す真木ヒナタ。



私は、真木ヒナタからトトロのパジャマを受け取る。



「ほら、トトロ様の服、渡したんだから、1万円くれよ。」



笑顔で私の前に両手を差し出す真木ヒナタ。


< 352 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop