やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「なっ!ポチさん、離して下さいよ!」
「イヤです。もう、アッシは、小夜姉さんの部下じゃありませんので、小夜姉さんのいう事は聞きません。」
必死に私の足を掴むポチ。
そうこうしている内に葵が追いついてきた。
私の隣のマットに立つ葵。
葵の相手は、サブだった。
「小夜、葵様は、死んでも通さないから任せとけ!」
私に一声かけて、葵の前に立ちふさがるサブ。
「あら、サブではありませんか?そこをおどきなさい。」
サブを見下した表情で見る。
「残念ながら、小夜のためにもここはどけません。」
いつもとは違い、男らしい表情で葵の前に立ちふさがるサブ。
「サブさん、頑張って!」
私は、どうにかしてポチの手を私の足から離そうとしながら、サブを応援する。