やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
(・・・・負けちゃったけど・・・・まぁ、いいかぁ。)
最低限の結果が出て安心する私。
「さあ、小夜さん、組長が最後の挨拶をするらしいので、行きましょう。」
執事が、笑顔で私に声をかける。
「はい!」
私も笑顔で答えた。
そして、組長が立っている朝礼台の前へと向った。
朝礼台の上には、組長と勝者のレナが立っていた。
静代と真木ヒナタが、その朝礼台の下に私達の方を向いて立っており、私や葵や、大勢の組員達は、学校でよく見かける朝礼の時の生徒のように、その前に整列して立っている。
「みんな、お疲れ!」
『お疲れ様です~!』
組長の第一声に元気な野太い声で答える組員達。
「というわけで、俺の花嫁は、ここにいるレナに決まった!」
オオオオオォォォォォォォォ!!!
パチパチパチパチパチ!!!!
沸き起こる声と拍手の轟音。
そんな中、レナは、少し、困ったような表情で朝礼台の上に立っていた。