やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


「・・・・・それで、結婚式はいつですの?」



葵が、朝礼台の下から組長に声をかける。



葵の声で静まり返るグランド。



全員の注目が、組長に集まる。



「ん?・・・・そうだな・・・いつがいい、レナ?」



朝礼台の上で、隣に立っているレナを見る組長。



「えっ?えっ?・・・・・いつって・・・」



一段と険しい表情になり、助けを求めて、真木ヒナタを見るレナ。



その視線に気づいた真木ヒナタが答える。



「ん?いつでもいいんじゃない。」



そっけない真木ヒナタの言葉。



この言葉を聞いたレナの表情が、一瞬だけ、怒気に染まったが、すぐに元に戻ると、組長を見て言った。



「1週間後にしましょう!」



「1週間後?・・・・・本気で?」



レナに聞き返す組長。



「はい。1週間後で。」



笑顔で組長を見るレナ。

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