やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


「あっ、Club華の美華ちゃんじゃないか!どうしたんだよ、こんなところで?」



鼻の下を伸ばしながら、美女達に近づく組長。



「ええ、たまたま、通りかかったら、こちらの小夜ちゃんと出会って。」



笑顔で嘘をつく美華。



「そうなんだぁ~。小夜、いい仕事するな。」



こんな場所でClub華の美女5人と出会う偶然なんてありえないけど、組長は、そんなこと気づきもしないでうれしそうににやけている。



「そうだ。よかったら、今から、私達と一緒にご飯でもどうですか?・・・・お店ではできないサービスもしますよ。」



妖艶な微笑を浮かべる美女達。



「いいねぇ~。いいねぇ~。・・・・でも、俺、今から、結婚式だから、また今度な。」



急に冷静に戻り、笑顔で美女達を部屋の外へと送り出す組長。



「あっ、まだ、話が・・・・」



美華は、必死に粘ろうとしたが、組長は、まったく取り合わず、ドアを閉めた。

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