やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「何!」
真木ヒナタが、急いでサブの呼吸を確かめる。
「まずい!サブの奴、呼吸してないぞ。小夜、人工呼吸だ!」
真木ヒナタが私を見る。
「わ、私が、人工呼吸するんですか?」
「当たり前だろ!他に誰がいるんだよ?」
「・・・いっぱい、いますけど?」
「馬鹿だな、小夜!男は女が人工呼吸して、女は男が人工呼吸するのが決まりなんだよ!」
「・・・初めて聞きましたけど、そんなルール?」
私は、疑いの目で真木ヒナタを見る。