やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「・・・問題児3人で揉める分には、問題ないでしょう。それに問題児が1人くらい消えてくれた方が、私には助かります。」
平然と怖いことをいう執事。
「あの~、それで、このテレビは?」
サブが、執事に聞く。
「持って帰るのも面倒ですし、このまま置いておいていいですよ。それに、この部屋、小夜さんも使っているのでしょう?それなら、テレビくらいないと小夜さんも不満じゃないですか?」
私とサブに優しく微笑みかける執事。
「ありがとうございます、龍一さん。」
私とサブは、執事に頭を下げる。
私は、テレビが、サブの部屋についたことではなく、執事が私の事を考えてくれたことが、素直にうれしかった。
「それでは、屋敷に戻りますよ。」
「はい。」
私と執事とサブは、一緒に屋敷へと戻っていった。
戻る最中、屋敷からは、不気味な悲鳴が響いてきていた。