やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
第1章:婚約者
第1節:あれから
時間を1週間戻して、私の転機となったあの場面に。
「俺と結婚してくれ!」
「・・・・・・・・・・はい?」
組長の言葉に一同、ただただ目を丸くしている。
「どうなんだ、小夜?」
組長の顔が、私の間近まで迫ってくる。
その組長の顔が、いきなり私の視界から消えた。
「いてぇ~・・・何すんだよ、龍一!」
組長は、執事に頭を殴られて、床に転んでいた。