やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「あの~それで、私は、何故、組長と結婚するんでしょうか?」
私は、サブと執事の会話に悪いとは思いながら割り込んだ。
執事は、少しため息とつきながら、私を見た。
「・・・小夜さんには、大変申し訳ないことだとは思うのですが、他の案が浮かびませんので・・・」
執事は、そこで、再びため息をつく。
私は、執事の目を見つめたまま、執事が話し始めるのを待った。
「・・・組長に結婚話が持ち上がっているんですよ。」
「・・・私と以外にですか?」
「はい。小夜さん以外の方とです。」
「・・・それで、何でそんな人がいるのに、私と結婚するんですか?」
「相手に問題がありまして、相手の家は、華木組というやくざの組長のお嬢様です。」
サブは、華木組というのを聞いて、驚いたような表情に変わるが、私は、何故、サブがそんな表情になるのかわからなかった・・・執事から話を聞くまでは。