やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「・・・大和、それ小夜だぞ?」
私の背中にいる真木ヒナタが、あきれた表情で組長に言葉をかける。
「・・・小夜?どこに?」
組長は、わからないといった表情で辺りを見回す。
「組長、目の前の着物を着た女性は、小夜さんですよ。」
執事が、少し可笑しそうに組長に教える。
組長は、執事の言葉を聞き、私を上下左右からジックリと観察する。
「・・・・本当だぁ~・・・・」
組長は、腰を抜かして倒れた。
「私、そんな違いますか?」
私は、執事を見る。