やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
第8節:長い一日
私が楽しかったのもそこまでだった。
茶道室では、3時間も正座をしっぱなしで、華道でも、3時間。
その上、執事による様々な礼儀マナーの講義が3時間。
途中途中に休憩や食事を挟むけど、私にとっての久しぶりの勉強は、地獄。
真木ヒナタと組長が、所々で私の様子を見に来た。
しかし、真木ヒナタは、茶道の抹茶を一口飲んだきり、二度と私の様子を見にこなかった。
組長は、若い華道の先生を一生懸命、口説いていたけど、執事に見つかり、耳を掴まれ引っ張られていった。
そして、すべてが終わったのは夜9時を回っていた。