やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「どうぞ、小夜さん。」
執事は、笑いながら私にお団子が3本入ったお皿を渡す。
「ありがとうございます。」
私は、おいしそうにお団子をほおばる。
そんな様子を執事は、微笑みながら見ていた。
「おっ、いい匂いがするね。」
私は、声のする方向を見ると、組長が、甚平姿で立っていた。
咄嗟にお団子のお皿を隠す私。
「・・・いや、俺が言ったのは、お酒のことなんだけど?」
組長が、私の様子を見て、私に声をかける。
私は、組長の言葉に恥ずかしくなる。
組長は、私の隣に座ると、執事から徳利を渡してもらい、そのまま徳利から豪快にお酒を飲む。