初恋 ~いつまで君は覚えてる?~
おもかげ
「大丈夫かー?」
「…だいじょうぶ…」
机にうつぶせになって
携帯を見つめる。
「もう、終わりってことじゃね?」
「何も言わずに…? 急に言われてもさ…てか、話が急すぎてついてけねーし…」
「んなの、みんなそうだよ。剛史とかもかなり落ちてた」
佐藤は周りのみんなに愛されてた。
好かれてた。
佐藤の見た目は確かに可愛い。
でもそれだけじゃなかった。
佐藤はみんなに優しかった。
差別なんてなくて
平等で
そしてあたたかかった。
安心した。
佐藤はどこに――――――――。