元不良の青春物語

「はい!」

教頭先生に
少し大きい声で返事をして
私は職員室をあとにした。

職員室を出ると、
煉が反対側の壁に寄りかかっていた。

「遅いよ。俺はもう出したけど?」

「はあ?あんた、
さっきそこにいたじゃん。」

「顧問に出したの。」

「ああ、あっそ。」

「うわ、ひど。」

「酷くてけっこう。」

煉の発言をことくごとく切り捨てて
私は外へと歩き出した。

「ま、そんなツレないとこもいいかもね。」

そういって、
煉は私の後を追いかけてきた。

「きもいっっ!!!」

そう一蹴して私は全力で逃げた。
結局すぐ捕まったけど。








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