元不良の青春物語

廊下をずんずんと当てもなく進む。

今は授業中のようで、
廊下は人もいなく閑散としていた。

ふとひとつの教室を通り過ぎる。
中からは雑談をする男子の声と、
無視して授業をする先生の声。

きっと、
中は休み時間同様に
遊んでいる奴らを無視して
先生は勝手に授業を
進めていっているのだろう。

義務教育が何ちゃらってやつ。

現実には、
ドラマや漫画に出てくるような
熱血教師はいない。

だとしたら、
誰かがやってくれるのを
ただひたすら待つんじゃなくて、
自分がやるべきだと思う。

ま、そのことに気づくのは
まだまだ先のことだと思うけれど。

ドアのガラスから見えないように
四つん這いになって行く。

くっ。
腰が…。

腰を襲う苦痛に耐えながら
私は四つん這いのままで進んでいった。

辛い。










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