いつでも逃げられる
監禁→飼育
視界を遮られた暗闇。

拉致され、監禁されるという緊張状態。

日常から逸脱した異常な状況というのは、精神に大きな負担をかけるらしい。

私が眠ってしまった事に気づいたのは、当然目が覚めてからだった。

どのくらい眠っていたのだろう。

拘束された窮屈な状態だから、それ程長時間は眠っていないと思うが…。

目が覚めても両手は手錠によって自由を奪われ、目隠しもそのまま。

声を出す事すら儘ならない。

悪い夢ならばよかったのにという淡い期待はたやすく打ち砕かれ、私はまたも絶望に打ちひしがれた。

< 21 / 80 >

この作品をシェア

pagetop