「believe...」
キャバクラやクラブでは
だいたい男のスタッフが
キャストを振り分けて
面倒を見る。

新は私の担当ではなかった。
あまり話もしなかった。
挨拶程度。

新の周りはいつも
人がいて私は近寄りにくかった。

ある日、先輩キャストに
怒られてへこんでいたとき。
新が一番に気付いた。

私の担当は気付かなかったのに。

あの時、新に話を
聞いてもらい慰めてもらい
泣いた私を
遊びに連れて行ってくれた。

新を好きになるのに
時間はかからなかった。

人生で一番の幸せを
感じていた日々だった。
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