いつの日かきっとまた逢おう。その時まで,ほんのちょっとのあいだだけ…サヨナラ
『……』
『…何,怒ってんの』
勇人,全然気付いてない。
もう,ここはきちんと言うしかないかな。
『…勇人って,彼女いなかったんだ』
『っはぁ?んなもん目の前におるわ』
『テレビでは,いないって言ってたじゃない』
だめだ,泣きそう…
『あぁ…見たんか?』
――――パチン
そのとき,あたしの中で何かがはじけた。
『「見たんか?」じゃないよ!あたしずっと勇人のことが好きで,付き合えてホントに幸せで…っ,信じてたのに。あたしは一体勇人の何なのよぉっ…!!』
あたしは大声で叫んだ。
『い,衣緒李落ち着け!!ちゃんと話すから泣くなって』
あ…
つい,涙が…
あたしは目を擦って涙を拭いた。
『話すって,何をよ』
勇人は目線をおもいっきり下げながら話し出した。