いつの日かきっとまた逢おう。その時まで,ほんのちょっとのあいだだけ…サヨナラ



いつのまにか,見慣れた景色のなかにいた。


『あっ大丈夫です!本当に今日はすみません,ありがとうございました』


『衣緒李ちゃん…』


『はい?』


何やら切なそうな遠山さんの顔…


『勇人のこと,支えてやってくれな?ずっと守ってやってくれな?』


『…え……?』


『じゃ…おやすみ』


意味深な一言を残し,遠山さんの車は出発した。


『なんだったんだろう…』


って気にする前に。


『さて,と。勇人起きて―――っ!!!』


『んぅ…』


か…


か…




かわゆい――――!!!



って,
今は萌えてる場合じゃない。


『あとちょっと歩くだけだから,ほらっ』


『あれぇ?いおちゃぁん…みんなはぁ?』


"いおちゃん"?!?!


そんな呼び方…
初めて!!萌


『みんなもう帰っちゃったよ。だから,立って?あたしの家行こ?』


『はぁい…俺,いおちゃんの家行くぅ』


もう。
可愛すぎるんだから!!


どうにかこうにか、あたしの家についた。





< 22 / 114 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop