いつの日かきっとまた逢おう。その時まで,ほんのちょっとのあいだだけ…サヨナラ



…ピピピッ ピピピッ ピピピッ



5時間くらい眠っただろうか。
あたしのケータイのアラームが鳴る。


『ん…』


『おはよ…衣緒李』


『あ,おはよう勇人』


何だか勇人,きつそう。


『…二日酔いしちゃった?』


『かもしれへんなぁ…てか,ここ衣緒李の家…?』


『そうだよ,覚えてないの?』


『やっべ俺…遠山さんにキスしたとこから何も覚えてへんわ。せっかくのクリスマスやったんになぁ,ごめんな衣緒李』


そういってあたしの髪を優しく撫でる。


『ううん,いいの。一緒にいれたから,あたしは満足』


『ホンマに衣緒李はえぇ子やなぁ。…俺,昨日変なことしてへんよなぁ?』


『えっとね,昨日はウチの玄関で勇人号泣したよ。うわ―って』


『えぇ?!何でっ』


『知らないよぉ!大変だったんだからっ』


『なんか,怖いわ!!ち,ちょっとシャワー借りるなっ』


『何焦ってんのー』


本当に,なんだったんだろう。


気にしない…,なんてムリみたい。


……勇人ごめん。


あたしは勇人のケータイをこっそり開いた。






< 24 / 114 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop