いつの日かきっとまた逢おう。その時まで,ほんのちょっとのあいだだけ…サヨナラ
…ピピピッ ピピピッ ピピピッ
5時間くらい眠っただろうか。
あたしのケータイのアラームが鳴る。
『ん…』
『おはよ…衣緒李』
『あ,おはよう勇人』
何だか勇人,きつそう。
『…二日酔いしちゃった?』
『かもしれへんなぁ…てか,ここ衣緒李の家…?』
『そうだよ,覚えてないの?』
『やっべ俺…遠山さんにキスしたとこから何も覚えてへんわ。せっかくのクリスマスやったんになぁ,ごめんな衣緒李』
そういってあたしの髪を優しく撫でる。
『ううん,いいの。一緒にいれたから,あたしは満足』
『ホンマに衣緒李はえぇ子やなぁ。…俺,昨日変なことしてへんよなぁ?』
『えっとね,昨日はウチの玄関で勇人号泣したよ。うわ―って』
『えぇ?!何でっ』
『知らないよぉ!大変だったんだからっ』
『なんか,怖いわ!!ち,ちょっとシャワー借りるなっ』
『何焦ってんのー』
本当に,なんだったんだろう。
気にしない…,なんてムリみたい。
……勇人ごめん。
あたしは勇人のケータイをこっそり開いた。