いつの日かきっとまた逢おう。その時まで,ほんのちょっとのあいだだけ…サヨナラ

『じゃ，またな』


『うん。バイバイ』


それから少しして，勇人を見送った。


と同時に，あたしはケータイを開き，電話する。



１コール…


２コール…



『…もしもし？』


『もしもし，あの，あたし…』


『……もしかして，衣緒李ちゃん？』


『っごめんなさい。勇人のケータイから番号見ちゃいました』


『だろうと思った』


『昨日のことで…お話ししたいです。今日，お時間貰えませんか？』


『少しだけなら』


『じゃあ，11時にあたしの家に来てください。場所わかりますよね？』


『うん』


『全てを，話して下さい…遠山さん』


『わかってるよ。じゃぁ…』


電話はそこで切れた。


11時まで，あと1時間ある。


なんだか緊張するな。




あたしは気合いをいれてメイクした。


いつものナチュラルメイクではなく，ＩＯメイクで。


何を言われても，強くいられるように。