いつの日かきっとまた逢おう。その時まで,ほんのちょっとのあいだだけ…サヨナラ



ヴーッヴーッヴーッ


突然入った謙ちゃんからの電話。


『もしもーし』


『おいっ衣緒李?!お前,大変なことになったぞ!!いますぐ事務所にこい,中村君も連れて!!!』


ツー ツー ツー


…きれちゃった。


でもなんか,ホントにやばそうな感じだったなぁ。


……行かなくちゃ。


『勇人ぉ今時間あるー?』


『おぅーどしたぁ?』


『なんか謙ちゃんが来いって。
2人で!なんかやばいみたい』


『やばいって,何が?』


『よくわかんない。きれちゃって…だから行こ?』


半ば強引に勇人に車を出させ,あたしの事務所に向かった。




『あれ,謙ちゃん』


事務所の外には,何やら落ち着かない様子の謙ちゃんがいた。


『衣緒李,俺車とめてくるから先降りてえぇよ』


『ん,わかった』


あたしだけ,先に降りた。




『衣緒李,お前…大変だぞ。中村君は…』


『車,とめにいった。それより,どうしたの?』


『とりあえず,中はいって待ってろ。俺はあとから中村連れていくから』



何やらよくわからないまま事務所に入る。





そこには恵美さんがいた。



恵美さんは多分,うちの会社で3か4番目に偉い人。



『いおりん…やっちゃったねぇ』


なんと,そこには。




"プロ野球界のイケメン大型選手 クリスマスデート"


ばっちり,撮られてた。




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