いつの日かきっとまた逢おう。その時まで,ほんのちょっとのあいだだけ…サヨナラ
………ん?
"相手はIO似の一般女性か?"
あたしだって,ばれてない。
……そっか,帽子被ってたから……
『……それっ…』
遅れてきた勇人も驚いている。
『衣緒李も中村君も気ィ抜きすぎ!!クリスマスにデートって…ホント何してんだよ。衣緒李はばれてないからともかく…』
『衣緒李バレてないんだから問題ないんじゃないですか??』
勇人が反論する。
『わかってないわね。この記事が出たら間違いなくあなたたち2人がマークされる。あなたは問題ないかもしれないけど,衣緒李は今が旬なのよ?』
恵美さんのきつい一言…
『それ…は』
勇人の顔が引き攣ってる。
『俺の責任やってことですか…?』
『違うよ,勇人』
『衣緒李には聞いてへん!!!!』
キレてる…
『衣緒李に当たってんじゃねぇよ!!そんなんでキレるなら芸能人とか彼女にすんな!!』
『……っっっ』
勇人が事務所を出ていく。
『謙!!なんてこと言うの…っ』
あたしも勇人を追い掛ける。
『いおりん!!まちなさいっ』
恵美さんの声が聞こえたけどお構いなしだ。
『勇人,待ってっ…』
『なんやねん謙さんっ…』
『ごめんね,謙二も本気で言ったんじゃないから』
『でも…俺のせいやんなぁ?俺がしっかりせぇへんかったから
……でも俺,彼女と気軽にデートも出来ひんとか耐えられへん』
勇人があたしを抱きしめる。
『勇人…?』
『衣緒李,愛してるよ。
……でも,別れよう』