いつの日かきっとまた逢おう。その時まで,ほんのちょっとのあいだだけ…サヨナラ
『衣緒李ちゃん,今からどうすんの』
『へ?』
時刻は1時。
…1時?!
『もうこんな時間?!』
サンドロとちょっと遊びすぎちゃったかなあ…
『悪いことは言わないからさ,今日は泊まっていきなよ』
……?!
『や,でもそれはやっぱりちょっと…』
あたしなんか泊まったら迷惑だろうし。
あたしも,いくらなんでも独身男性の部屋に泊まるなんて…
『なんで?最初に言ったじゃん,何もしないって。それに,こんな時間に追い返したら俺心配だもん』
『でも…』
『誰にも内緒にするから。正直俺も,最近一人ぼっちで寂しくてさ…笑』
やめてやめてっ
そんな顔されると…
断れなくなっちゃう。
『じゃあ…何にもしないで下さいね?信じてますからね?笑』
『大丈夫!じゃ,俺のジャージ貸したげるから,シャワー浴びといでよ』
『何かすみません,お言葉に甘えさせてもらいます』
『いいのいいの,いってらっしゃい』
…なんて,お風呂まで借りちゃってるあたし。
ってどうなのかな。
それに越智さん…
どうしてあたしにここまでしてくれるんだろ。
勇人のことさえ…
一瞬忘れてしまいそうになる。
シャワーを浴びながら,ぼーっとそんなことを考えていた。