いつの日かきっとまた逢おう。その時まで,ほんのちょっとのあいだだけ…サヨナラ
『寝ましょうかね,そろそろ』
時刻は2:30。
『じゃああたしその辺に転がってるんで〜タオルケットかなんか貰えませんか?』
『だめだよっ』
……えっ?だめ??
そう言うと越智さんはベットに飛び乗った。
『おいで』
『えぇっ?!』
『衣緒李ちゃんを風邪ひかすわけにいかないし。ホントに何もしないって』
うーん…
ここで断っちゃうのも失礼なのかなぁ…
ここは素直に…
『じゃあ,し,失礼しま…え?!』
う…う…
腕まくらですって?!
『越智さんっっ』
『何?いいじゃん,今日ぐらい。』
ゔ―…
『……じゃぁ,お言葉に甘えて』
あたしが素直に腕に頭をのせるのを確認すると,越智さんはすぐに眠ってしまった。
………あたし,何してるんだろう。
どうして隣に寝てるのが…
勇人じゃないんだろう…
そう思うと,無性に悲しくて,虚しくて,
涙が止まらなくなった。
『ふ…ふぇ…っ…ん…』
声を押し殺して泣いていると,
越智さんがボソッと寝言を言った。
『…………リサ……』
あたしはハッとした。
あたしだけじゃないんだ。
失恋して,苦しい思いをしてる人なんか
たくさんいるんだ。
越智さんも,
きっとあたしと
おんなじなんだ………。
めそめそしてたらダメだ。
強く,ならなきゃ。