いつの日かきっとまた逢おう。その時まで,ほんのちょっとのあいだだけ…サヨナラ



不安に押し潰される直前,


『着いたで。目ぇ開けてみ』


『ん…う,わぁ…!!』


そこには視界いっぱいに夜の町が広がっていた。


どうやら勇人は,展望台に来たらしい。


『キレイ…』


『せやろー?衣緒李ならちっちゃいし抱えてこれると思ってん』


『てか,そろそろ降ろしてよぅ』


あたしを抱えたままの勇人に文句を言う。


『まだ,だめ』


『もう,何それ!!笑』


…まぁ,いいか。



『衣緒李…』


『何?』


『キス…してもええ?』


答える間もなく,勇人があたしの唇を軽く塞ぐ。


『な,な…っ』


『ごめん。いつもはキスの了解なんかとらへんねんけど…なんか,衣緒李にはとらないけん気がして。結局,我慢できひんかったけどなぁ』


『え…』


『衣緒李,良かったら俺と…


付き合ってもらえませんか?』


こ…

これは…


告白……?!?!


『……あたしで,いいの?』


『今日1日,ホンマに楽しかった。もっと一緒におりたいと思った。衣緒李が,いいよ…』


信じられ…ない,よ…


『よ,
よろしくお願いします…』



こうしてあたしたちは
スタートした。


こんなにうまくいっちゃっていいのかな?笑




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