いつの日かきっとまた逢おう。その時まで,ほんのちょっとのあいだだけ…サヨナラ
『お風呂あがりましたよー』
『じゃーご飯食べよっ』
お風呂上がりの香苗ちゃんを
にこやかに迎える。
『わぁすごーい!!おいしそうっ』
『おいしいに決まってんじゃん。ほら座って』
2人で手を合わせ,
いただきますをした。
『…おーいしー!!弘樹さん凄いですねっ』
『あはは,ありがとう』
野球のことや香苗ちゃんの学校のこと,話しながら食事をした。
自然な流れで俺は香苗ちゃんに聞いた。
『香苗ちゃんは,好きな人いないの?』
香苗ちゃんは本当に
かなりかわいい。
スタイルもいいし,男がほっとくなんてありえないような感じだ。
『いますよ,凄く好きな人』
『へぇ,どんな人?』
『一目惚れ,だったんです。かっこよくて,優しくて…なんでも出来る人なんですけど,彼女さんがいて』
目を伏せる香苗ちゃん。
『そっか…告白とかするの?』
軽く言ったつもりだった。
『今から…今からメールでします!!』
えぇぇえぇぇえぇっ?!
『ちょっ,マジで?!』
『はい,なんか…今しかないような気がするんで…』
そう言うと香苗ちゃんはカチカチとメールを打ち始めた。
フラれても
俺のせいにすんなよ?泣
『よし,送信』
俺の心配をよそに,
香苗ちゃんはメールを送ったようだ。
俺がハラハラしていると,
俺のケータイが鳴った。
『こんな遅くに…誰だよ』
俺は目を見開いた。
メールの差出人は
香苗ちゃんで,
本文には一言,
『好きです。』
そう書かれていた。