伝えたい音
その時、
ポケットの携帯が震えた。


びっくりした。


私は機械とかにめっぽう弱くて、今でも携帯のバイブや、着メロがなるとびっくりしてしまう。


私は髪を右の耳にかけて電話に出た。




「はい。もしもし?」

「もしもし、美雪?あたし!」




電話は中学からの付き合いの、理絵からだった。

やけに興奮気味の美雪に、私は大人びて微笑んだ。



「久しぶり、どうしたの?」

「健介っ健介が、帰ってくるんだって!もうすぐ着くって!」



< 6 / 15 >

この作品をシェア

pagetop