ファンキー★ヤンキー


ぐいっ


今度はなにっ!!


「おいおい、俺も真琴ちゃん気に入ってんだよねー、蓮也、ひとりじめしないでくんない?」


そう言って清吾が蓮也からあたしを離してくれた。


「あ?んだよ清吾、喧嘩売ってんのかよ」

「別に?本当の事言っただけだし。あと、お前と喧嘩なんかしても意味ねーよ。」

「あ?お前、俺に負けるのがこえーんだろ」


「はっ。それはこっちのセリフだね」


・・・うるせえ。
あたしの真上で喧嘩始めんなよ。



ぐいっ

春があたしの腕を引っ張って、真上で喧嘩してる二人からひき離してくれた。




「ごめんね、真琴ちゃん。うるさくて。はい、これ、俺のケー番登録してあるから、いつでも連絡してね」

そう言ってあたしのケータイを差し出してきた。


「えっ、いつの間に?!」
あたしはビックリした。
いつの間にあたしのお尻のポケットからケータイ取り出したんだ?!


「ひみつー」


春はニコニコしながら無邪気に言った。


・・・こいつも変態か。


「はあ、まあいいや。あんたに連絡する事は絶対ないけど」

「真琴ちゃんは冷たいなあ、そんな事言わずに俺とデートしたくなったらいつでも呼んでね?」


そう言ってウインクしてくる春。


こいつ、この3人の中で一番優れてるな。


あたしが気付かないという事は相当腕の良い奴だろう。

気配もなにも感じられなかった。



「まあいいや。あの2人、周りの迷惑だから早く止めさせてね。それじゃ、永遠にさよなら。」


そう言ってあたしは喧嘩してる2人と春を置いて、あかりがいる所へと戻って行った。
< 20 / 223 >

この作品をシェア

pagetop