ファンキー★ヤンキー
ガシッ
走りだそうとしたあたしは蓮也に腕を掴まれた。
「逃げんな。お前に話があんだよ」
蓮也が急に真剣な顔になって言ってきたせいで、あたしは抵抗もなにもできなかった。
「話ってなに?」
「それは俺達の溜り場に行ってから話す。」
「は?!それってあたしがあんたらの溜り場に行かなきゃいけないって事?!」
それだけはマジ勘弁だ!
なんだ、リンチかおら!!
「大丈夫だよー、真琴ちゃんには何もしないから。ただ話したい事があるだけー」
・・・春もエスパーか?
「ここじゃダメなの?」
「ダメだ。」
「なんで」
「なんででも」
「意味分かんねえし」
「バカだからな、お前」
ぷちっ
「てめえ、まじ喧嘩売ってんのかよ」
「あー!真琴ちゃん、落ち着いて!蓮也もそーゆー事ばっか言って真琴ちゃん怒らしてんじゃねーよ!」
春はあたしの宥め役か。
「まあ、真琴。まじ大事な話だから、乗ってくれ。」
珍しく清吾が真面目な顔であたしを見てきた。
・・・よく分かんねえけど、話だけなら大丈夫か。
「分かった。話だけだかんね」
そう言ってあたしは考えてた。