ファンキー★ヤンキー

過去



「で、話って何?」


あたしは早く帰りたくて話を切り出した。


「まあ、座れって。」

清吾がソファーを指さす。


あたしはドア側の一番近い焦げ茶色のソファーに座った。


そのソファーの向かい側にある黒いソファーに春と清吾が座る。





「まあ、確かめたいだけなんだけどよ」

蓮也がいきなり喋りだしたからあたしは蓮也の方に顔を向けた。




「お前、昔・・・てか一年前?羅蝶っつー族にいなかったか?」



・・・・゛羅蝶゛

その名を聞いたのはなんとも久しぶりだった。




「いたけど。それがどうかした?」


あたしはあの時の事をあまり思い出したくない。


どうしてこいつらが羅蝶の事を知ってんのか知らねえけど、知られたからには多少の口止めも必要だ。




「お前、そこの総長やってたんだろ?」

蓮也の言葉に胸の奥が熱くなる。







オモイダシタクナイ。







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