空の声
うっすら目をあけると
まだまだ熱い日差しが
あたしを照りつけていた。
「夢・・・?」
唇をなぞる。
キスする夢なんてあたしって変態!?
そう思い、おろおろしていると、下の方から
たけるの声が聞こえてきた。
「愛−、飯食おうぜ。」
そういえば起きるのも
遅かったしお腹ぺこぺこだ。
「今行く!」
上から声がしたせいか
たけるはかなりびっくりしていた。

「さっきからずっと呼んでたのにー。」
返事が遅いといわれたので
「ごめん、寝てた。」
と言うと
「どんだけ寝れば気が済むんだ。」
そう言い頭をどつかれた。たけるってよく見ると
本当にちゃらちゃらしてる。
眉は細いし、金髪。ピアスもたくさんあいている。

部屋に戻りたけるが用意してくれてた焼きそばを食べた。
「お前さ、明日から学校じゃん?ちゃんと行けよ?」
そっか、明日は月曜日。
学校はともかくとして、 塾をなんとかしたい。
「たけるに言われたくなぁい!」
「はっ、なめんなよ〜。俺学校はちゃんと行ってるから。」
誇らしげに言うたけるの姿がとっても可愛らしかった。
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