空の声
放課後。
「ばいばい、空。家で待っててね?」
「俺はペットかっ。」
下駄箱で別れる。
「よっ、愛!」
そこへ丁度龍哉が来た。
「どっかゲーセンでも行って遊ぼうぜ。」
校門をくぐり学校を後にする。龍哉といるのは本当に楽しくて、いつの間にか、夜になっていた。
「ここで大丈夫だよ。」
「家まで送るよ。」
「だいじょーぶっ。ぱいぱい♪」
龍哉は不満そうながらに別れた。

しばらく歩いていると、後ろから話し掛けられた。振り返ると若い男が3人。
「君かわいいじゃぁん。一緒に遊ばね?」
はぁ?
「気持ちいい事教えてあげる♪」
腕を捕まれる。
「い、いやっ!」
「一瞬で快楽に落ちるよ♪」
やだ、ヤダヤダヤダ!!
「空−!!!」
なぜかこの時、空の名前を叫んだ。
「ちょっと〜、人のおもちゃに手ぇ出されたら困っちゃうなぁ。」
声のした先には、、
空がいたんだ。
「んだ、てめぇ。」
「その子の持ち主ですけど?」
「ふざけた事言いやがって!」
ボコッ、バキッ。あたしは目を瞑る。
「愛、大丈夫?」
やられたのは男達の方。あたしは空へと抱きついた。
「空−、愛−!!」
叫んで来るのはたけるだった。
「空がいきなり消えたからびっくりしたよ。、、なんかあった?」
涙目のあたしを見て心配そうな顔をする。
「ううんっ、なんでもない!帰ろっ?」
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