空の声
「あの…、」
「たけるでいいよ。あんた、名前は?」
「竹垣…愛」
「愛ね、で、なに?」
「男の子…」
あの時の翼を持った男の子。
どこにいるんだろう?
「一緒にいませんでしたか?」
「男?いなかったけどなぁ。一緒に
落ちちゃったわけ?」
あたしが自殺しようとしてた事には
気づいてないみたい。
「ううん、なんでもないの。」
外を見ると、夜になっていた。
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