空の声
タイムリミット、
時間が流れるのは早い。受験生だからそう感じてしまうのだろうか。
肌寒い秋がやってきた。
あれからも、空はやたらあたしにキスをしてくるし、たけるとは3人で登下校している。龍哉ともたまに。学校では、進路希望の紙が渡された。
「空、高校どこ行く〜?」
あたしはもう決まっていた。
「陽高、愛は?」
「まじで?同じじゃん!」
陽高。学力は結構高め、制服が激可愛くて女子に人気な所だ。
「愛と同じなんてラッキー♪」
「二人とも受かるとは限らないよ。」
あたしは意地悪気に言った。

最近は放課後、たけるの家で勉強を教えてもらっていた。今日も勉強の約束をしている。
「そういやぁ、お前ら高校どこ行くわけ?」
「陽高だよ。」
たけるの部屋でポテチをバリバリ食べながら言う。
「、、まじで?俺、陽高なんですけど!!」
ポテチを食べていた空の手と問題集をやっていたあたしの手が止まった。
『え〜〜〜〜!!!!!』
声がおもいっきしはもる。
「あたし達3人運命だらぁ。最強じゃん!」
みんなでげらげらと笑う。
「陽高受けるんだったら、絶対受かってもらわないとな♪ほらっ、空!いつまでポテチ食べてんだよっ。勉強すっぞ、勉強!」

あたし達3人は最強。
ねぇ、そうだよね?
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