空の声
この頃、みんなのおかしな発言が目立ってきていた。あたしが空と話していると
「何愛独り言言ってんの?」
と言われ
「何言ってんの?空ががいるじゃん?」
あたしの指の先の空を見て
「あっ、ごっめぇん♪多分見えてなかった!」
自分の頭をコツンと叩いてどこかへ消えた。
そんな事がしょっちゅうだった。

「あっそうだ、空。あたし今日龍哉と帰るから先にたけると帰ってて?」
出会って龍哉との進展は何もないため、空もあたしと龍哉が一緒に帰ることを嫌がらなくなった。
「わかったぁ。」

空?この時のあたしはもう100%空色に染まっていたよ。どうして気付かなかったんだろう。

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