空の声
でもそんな天でも、1度だけすごい笑顔を見せた事があった。
廃墟になったマンションで愛に会ったという事だった。何年も前から廃墟になったマンションがあって、いつ壊されるのかもわからない、誰もいない。
もちろん立ち入り禁止だが、天は何気なくそこへ入り、屋上へ向かった。そこで愛に会った。
「やべぇよ、俺まじやべぇ!!」
久しぶりに思いっきり笑う天に俺は嬉しく思った。
「で、話したわけ?」
天のテンションが少し下がる。
「嫌、なんつーか、、寝てた!!」
寝てた?!面白い子だな。だけど、それだけではなかった。天の顔が赤くなっていく。
「俺、キスしちまった!」
「やり逃げかよっ。」
「そういうんじゃないっての!!」
天、俺はこの時めちゃくそ楽しかったよ。なぁ、なんでなんだよ。
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