空の声

それから１週間後、天は俺の前から消えた。

昼くらいに天からの突然のメール。
『今、あのマンションにいるんだ。今までごめんな。八つ当りってわかってても押さえらんなくてたけるにも迷惑かけた。もっと一緒にいたかったけど、疲れちまったんだよ。不思議と怖くない。たける！！
ありがとう、またな。』
俺にはメールの意味が分からなかった。
だからとりあえずマンションに向かってみることにした。
なんだか人だかりが出来ている。遠くから聞こえるサイレン。俺は脚を止め、天からのメールを再び見る。




“疲れちまった”


“怖くない”





“ありがとう”



「天ー！！！」
俺は無我夢中で走る。