空の声
下駄箱にはいない。外に出たのかもっ!
思い当たるのは一ヶ所…‐
ガチャンッ、バタンッ。
廃墟になっていたマンションがついに取り壊し工事が始まっていた。
「この工事、いつ頃終わるんですか?!」
「まぁあと3日くらいかな。」
工事現場のおじさんはマンションを見上げながら言った。
何故か、マンションがなくなったら空にはもう会えない気がした。
「空ー!!」
何処を探してもいない。
家に行ってみた。
夕方出勤の母がまだ家にいた。
「あんた、学校は?!」
「それより、空帰ってこなかった?!」
「誰よ、空って。」
「お母さん友達って言ってたじゃん!神月だよ?!」
「知らないわよぉ。」
リビングを出て再び外へ向かう。
「受験生なんだからちゃんとしなさいよー!!」
お母さんの声なんて聞こえなかった。
ねぇ空。みんなが空の事を知らないこの世界で、あたしは生きていく自身がないよ・・・。
いつの間にか夜になっていた。白い息。
空から白い結晶。
「雪だ・・・。」
今日は12月25日
ホワイトクリスマスだ。
思い当たるのは一ヶ所…‐
ガチャンッ、バタンッ。
廃墟になっていたマンションがついに取り壊し工事が始まっていた。
「この工事、いつ頃終わるんですか?!」
「まぁあと3日くらいかな。」
工事現場のおじさんはマンションを見上げながら言った。
何故か、マンションがなくなったら空にはもう会えない気がした。
「空ー!!」
何処を探してもいない。
家に行ってみた。
夕方出勤の母がまだ家にいた。
「あんた、学校は?!」
「それより、空帰ってこなかった?!」
「誰よ、空って。」
「お母さん友達って言ってたじゃん!神月だよ?!」
「知らないわよぉ。」
リビングを出て再び外へ向かう。
「受験生なんだからちゃんとしなさいよー!!」
お母さんの声なんて聞こえなかった。
ねぇ空。みんなが空の事を知らないこの世界で、あたしは生きていく自身がないよ・・・。
いつの間にか夜になっていた。白い息。
空から白い結晶。
「雪だ・・・。」
今日は12月25日
ホワイトクリスマスだ。