空の声
夜も深くなり、あたしはベットに、
たけるはその下に布団を敷いて中に入った。

「さっき、疲れただけだって言ったでしょ?
でもね、寂しいっていうのも
あったかもしれない。」

たけるはあたしに背を向けて寝ている。
あたしはたけるの背中に
話しかける。
「受験受験っていう親や先生からの
プレッシャー。高校なんて行けなくても良いって
あたしは思ってる。」
寝ちゃったかな??

「えぇ-!!愛って中3って事?!同じくらいかと
思ってたあ!」
いきなり大声をあげたのと、
こっちを向いたのにびっくりして
背をむける。
だけど、
そこからまた静かになってしまった。

ゆっくりと振り向くと
背中を向け座っているたけるの姿があった。
「、、たける??」

「周りの奴の事、考えてやれよ…。まぢで死ぬなよ。
おいていかれる方は、辛いんだ…。」

言葉がでなかった。


あたしは気づかなかった。
この先起こる'奇跡'と'偶然'に。
これを運命というならば
運命とは、
なんて皮肉なんだろう…
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